2026年6月3日・4日の2日間にわたり、パールイデア創業70周年記念総合展「A JOURNEY OF IMAGINATION ― 想像からはじまる、創造の旅 ―」を開催いたしました。

台風の接近が心配される中での開催となりましたが、おかげさまで多くのお客様にご来場いただき、盛況のうちに幕を閉じることができました。この2日間、会場にはたくさんの旅人たちが集い、それぞれの視点で「A JOURNEY OF IMAGINATION」を巡ってくださいました。展示を通じて生まれた発見や会話、笑顔の数々は、私たちにとっても忘れられない旅の記憶となっています。創業70周年という節目に、この旅を皆さまと共有できたことを大変嬉しく思います。

ご来場いただきました皆さまに、心より御礼申し上げます。

 


 

想像からはじまる、創造の旅。

想像することは、まだ見ぬ世界を旅すること。

訪れる人自身が“旅人”となり、7つの体験を通して「想像から創造へ」の旅路を辿る。 受付は、すべての体験の出発点。 搭乗券を渡してパスポートを手にしたら、ゲートをくぐり旅がはじまる。 各エリアに散らばるスタンプを集めながら、多様な視点と可能性に触れ、想像の世界を巡っていく。

その先にあるのは、単なる発想ではなく、空間として実現される具体的なかたち。 私たちのカスタマイズと技術が、その想像を 創造へと導いていく。

そしてその創造はひとつの完成ではなく、新たな価値をともに生み出していくための出発点。 最後にあなたの手に残るのは、形ではなく——

これからの空間をともに描いていくための「記憶」

 

今回の展示会テーマは、「A JOURNEY OF IMAGINATION ― 想像からはじまる、創造の旅 ―」

私たちは日々、マネキンや什器、ディスプレイツールをつくっています。しかし、本当に届けたいものは、製品そのものではありません。その先にある「体験」や「感情」、そしてブランドの価値を伝える空間です。空間づくりとは、単にモノを配置することではありません。人の感情を動かし、人とブランドをつなぎ、新たな体験を生み出していくこと。私たちは、その始まりには常に「想像力」があると考えています。

こんな景色を見せたい。
こんな気持ちになってほしい。
こんな未来をつくりたい。

その小さな想像は、人のアイデアによって膨らみ、やがて形となり、新しい体験へとつながっていきます。そのプロセスは、まるで旅のようだと私たちは考えました。今回の展示会では、来場者の皆さまに商品を見ていただくのではなく、旅をするような感覚で会場を巡っていただきながら、「想像から創造へ至る旅」を体験していただくことを目指しました。

実は、この旅は展示会当日から始まったものではありません。その序章となったのが、年始のご挨拶としてお届けした創業70周年記念のお年賀です。


お届けしたのは、旅先でトランクやバッグに取り付けるラゲッジタグ。そこには、「70年分の旅で育まれたイマジネーションを、トランクいっぱいに詰め込み、未来のあなたのもとへ迷わず届きますように。」という想いを込めました。それは単なる記念品ではなく、今回の展示会へ向かうための“旅支度”でもありました。

今回の展示会では、ラゲッジタグに使われた7種のタイポグラフィデザインを、再び会場の顔となるファサードへプロットすることで、年始から続いてきた“想像の旅”をひとつの形として表現しました。70年間のものづくりの中で培ってきた想像力を携え、新たな創造へ向かう旅。その物語は、お年賀をお届けした瞬間から静かに始まっていたのです。

創造70周年, 未来への旅 ~A JOURNEY OF IMAGINATION~

 

70周年の歩みと、これからの挑戦

会場入口では、「パ」の文字オブジェが来場者の皆さまをお迎えしました。

このオブジェは、かつて “パールマネキン” 時代の岐阜本社に掲げられていた看板の一部です。社名や事業領域は時代とともに変化してきましたが、「空間を通じて人の心を動かしたい」という想いは、創業当時から変わることなく受け継がれています。

70周年を迎える本展では、その原点を象徴する存在としてエントランスに展示しました。これまで歩んできた歴史と、これから始まる新たな旅。そのふたつをつなぐ出発点として、静かに来場者を迎えます。

 

 

JOURNEY 01 | 旅の、はじまり。

来場者の皆さまは、搭乗券型のインビテーションを手に会場へ到着します。会場内には7つのエリアを設け、それぞれを旅の物語として構成しました。それぞれに異なるテーマを設けながらも、会場全体がひとつのストーリーとしてつながる構成です。

まずは受付エリア「THE BEGINNING OF A JOURNEY すべての旅は、想像からはじまる

THE BEGINNING OF A JOURNEY すべての旅は、想像からはじまる

ゲートサインに導かれるまま進むと、そこには、どこか懐かしい景色が広がっていた。 長い時間を旅してきたようなヴィンテージの空気。 けれど、それらはただ“懐かしい”だけではない。 新しい視点を加えることで、過去の価値観は、現代の空間へと再編集されている。 旅先で偶然出会った風景が、いつもの価値観を少しだけ変えてしまうように。 ここは、過去を懐かしむ場所ではない。 過去に、新しい想像を重ねる場所。 積み重ねられた時間は、創造によって、再び旅を始める。

受付で搭乗券を渡すと、今回の旅のためのパスポートが手渡されます。このパスポートは、旅人を目的地へ導くためのガイドブック。ページを開くと、会場全体の地図や各エリアのストーリーが記されており、旅の途中で立ち止まったときには、次に進むべき道を示してくれます。来場者の皆さまには、このパスポートを片手に7つのエリアを巡りながら、それぞれの旅の物語を体験していただきました。さらに、各エリアにはスタンプポイントを設置。旅の足跡を残すようにスタンプを集めながら会場を巡ることで、展示を見るだけではなく、自ら参加し、体験する展示会を目指しました。ページをめくり、スタンプを重ねるたびに旅は少しずつ進んでいく。来場者の皆さまそれぞれが、自分だけの想像の旅を完成させていきます。

搭乗ゲートをくぐると、LEDの光が旅人たちを出迎えます。しかし、ときにはゲートが赤く光ることも・・・一見するとハプニングのようですが、実はそれは幸運な旅人だけに与えられる特別なサイン。赤ランプが点灯した方には、限定ノベルティをプレゼントしました。

小さなサプライズを楽しみながら、来場者の皆さまはいよいよ「想像からはじまる、創造の旅」へと旅立ちます。

 

JOURNEY 02 | 出発して、最初の発見。

続く「 JOURNEY OF DISCOVERY 見慣れたものが、新しい景色に変わりはじめる エリアでは、定番商品に新たな解釈を加えた提案をご紹介。

JOURNEY OF DISCOVERY 見慣れたものが、新しい景色に変わりはじめる 

何度も目にしてきた定番のマネキン。 ベーシックな什器。 飾らない、完成されたフォルム。 けれど、その景色には、ほんの少しだけ“違和感”があった。 それだけで、見慣れていたはずのものが、まるで初めて出会う景色のように見えはじめる。 無機質なフレームに、有機的な曲線を差し込む。 静かな定番に、新しい空気が吹き込まれていく。 旅に出ると、いつもの街でさえ少し違って見えることがある。 視点が変わるだけで、景色は新しく生まれ変わる。 ここは、“新しいもの”を並べた場所ではない。 見慣れたものの中に眠っていた可能性を、もう一度見つけ出す場所。 定番とは、完成されたものではなく、想像によって何度でも更新されていくものなのかもしれない。

お客様より長らくご愛顧いただいている定番商品をベースに、素材やカラー、スタイリングに新たな解釈を加えることで、その魅力を改めて見つめ直す展示を行いました。旅先でいつもの景色が違って見えるように、少し視点を変えるだけで、見慣れたものの中にも新たな価値や可能性が見えてきます。積み重ねてきた時間と実績を礎にしながら、定番商品が新しい景色へと生まれ変わる瞬間を表現しました。

現在と未来をつなぐ通路には、パールイデアの発想のシンボルである「!」(エクスクラメーションマーク)を配置しました。この「!」には、驚きや発見、そして新たなアイデアが生まれる瞬間への期待が込められています。モニュメント内部ではさまざまな映像がゆるやかに移り変わり、絶えず変化し続ける発想や創造の広がりを表現。ひとつのアイデアから次のアイデアへと連鎖していく、パールイデアらしい「想像の旅」の象徴となっています。

 

JOURNEY 03 | 一歩、踏み出す。

続いてのエリアは「JOURNEY OF ADVENTURE 未知の世界へ、踏み出す 

JOURNEY OF ADVENTURE ― 未知の世界へ、踏み出す ―

ワールドゲートの先に現れたのは、まるで映画のワンシーンのような景色だった。 スポットライトに照らされた演者たちは、静かにそこに立ちながら、それぞれの物語を纏っている。 ここには、“完成された答え”はない。 選択し、組み合わせ、編集することで、空間は無数の可能性を持ちはじめる。 旅に出る理由は、知らない景色を見るためだけではない。 今まで知らなかった自分の感覚や、まだ出会ったことのない価値観に触れるため。 ここは、挑戦のための場所。 既存の枠を越え、新しい市場へ、新しい感性へ、まだ見ぬ世界へと踏み出していく。 想像は、冒険によって広がっていく。

映画スターをモチーフにした70周年記念マネキンは、人々を魅了し続ける表現の力へのオマージュ。そして、セレクトオーダーボディや新たな市場へ向けた提案は、これからの可能性を切り拓く挑戦の象徴です。まだ誰も見たことのない景色を目指して。ここでは、パールイデアの“挑戦する意志”そのものを感じていただける空間を目指しました。

 

JOURNEY 04 | 自然の中へ。

続いて「JOURNEY INTO NATURE 自然に触れ、感性がひらかれる では、スポーツ・アウトドア市場に向けたマネキンや什器をご提案。

JOURNEY INTO NATURE 自然に触れ、感性がひらかれる 

街の喧騒を抜けた先には、静かに呼吸するような空間が広がっていた。 自然の中に身を置いたときの、深く息を吸い込みたくなる感覚。 身体と感覚がゆっくりほどけていく感覚。 この空間には、そんな“余白”が流れている。 便利さやスピードを追いかける時代の中で、人はもう一度、自然との距離を見つめ直しはじめている。 アウトドアやスポーツという枠を越え、自然とともにある暮らし方や価値観が、新しいスタンダードになりつつある。 ここは、自然を再現する場所ではない。 自然に触れることで、忘れていた感覚を呼び起こす場所。 感性は、自然の中で静かにひらかれていく。

都市で過ごす時間が長くなった今だからこそ、人々は自然とのつながりを求めています。風を感じること。土や木のぬくもりに触れること。身体を動かし、心を解放すること。自然は私たちに新しい発見や気づきを与え、ときに凝り固まった価値観をほどいてくれます。このエリアでは、スポーツやアウトドアをテーマにしたマネキンや什器を通して、自然の中で過ごす心地よさや開放感を表現しました。旅の途中で広大な景色に出会ったときのように、視界がひらき、感性が刺激される。そんな体験を通じて、新たな発想や創造のきっかけを感じていただける空間を目指しました。

 

JOURNEY 05 | 自由な時間。

続くJOURNEY OF PLAY あそびの中で、想像はどこまでも広がる では、公園を舞台に躍動感あふれるキッズマネキンを展示。

JOURNEY OF PLAY あそびの中で、想像はどこまでも広がる 

曲線の通路を抜けると、そこには、ふいに景色がひらけていた。 まるで街の中に現れた、小さな公園のように。 都市の無機質さと、自然のやわらかさが混ざり合う空間。 その中を、子どもたちが自由に駆け回っている。 スケートボードで滑り出す瞬間。 ボールを追いかける視線。飛び跳ねる身体。 今にも笑い声が聞こえてきそうな躍動感。 遊びには、決まった答えがない。 だからこそ、子どもたちは自由に想像し、目の前の景色を、自分だけの世界へ変えていく。 視点が変わるだけで、世界は無限に広がっていく。 感性が動き出す瞬間を、空間そのものに閉じ込めた場所。 遊びの中には、未来の想像力が眠っている。

子どもたちにとって、遊びは単なる娯楽ではありません。一本の棒は剣になり、石ころは宝物になり、公園は冒険の舞台へと姿を変えます。目の前にあるものを自由な発想で見立て、新しい物語を生み出していく力。それこそが、想像力の原点なのかもしれません。単管パイプを組み合わせた櫓のような空間には、都市と自然が共存する公園の風景を重ね合わせました。走り回り、登り、発見し、挑戦する。遊びの中で育まれる好奇心や創造力は、やがて未来のアイデアへとつながっていきます。このエリアでは、子どもたちの自由な発想から生まれる無限の可能性と、創造の原風景を表現しました。

 

JOURNEY 06 | 世界を、巡る。

「JOURNEY AROUND THE WORLD 境界を越え、新たな価値と出会う では、海外商品とシンプルなシリーズを中心に展示。

JOURNEY AROUND THE WORLD 境界を越え、新たな価値と出会う 

旅を続けるうちに、いつしか“知らない景色”に心を動かされるようになる。 多様性の表現。 洗練された海外の香り。 無駄を削ぎ落としたシンプルな造形。 それぞれ異なる背景を持ちながらも、空間の中で自然に調和し、新しい景色をつくり出していく。 旅先で出会う風景のように、価値観は、境界を越えることで広がっていく。 国やジャンルを越えて、異なる感性が混ざり合うことで、空間には新しい可能性が生まれる。 多様な価値観に触れながら、自分たちの感性を更新していく場所。 世界は広く、想像は、まだ見ぬ景色へと続いている。

旅の魅力は、まだ知らない景色や文化との出会いにあります。街並みや建築、色彩感覚、ライフスタイル。国や地域が変われば、人々の価値観や美意識も変わります。普段とは異なる考え方や表現に触れることで、自分自身の視野が広がり、新たな発見が生まれていきます。このエリアでは、多様な価値観やデザインとの出会いを表現しました。異なる文化の中で生まれたプロダクトであっても、空間づくりという共通言語のもとでは自然に調和し、新しい可能性を生み出していきます。国や文化の境界を越え、さまざまな感性と出会うこと。その積み重ねが、新たな発想や創造へとつながっていく。このエリアは、世界を巡りながら未来のヒントを探す旅を表現しています。

 

JOURNEY 07 | 旅のおわり、次のはじまり。

そして最後の「THE JOURNEY CONTINUES 創造の旅は、果てしなく続いていく では、サスティナブルな提案やオフィス空間、ものづくりへの取り組みをご紹介。

THE JOURNEY CONTINUES 創造の旅は、果てしなく続いていく 

長い旅の終わりに辿り着いたその場所は、これまでの旅で出会ってきた景色が、ゆるやかに溶け合っている。 自然。都市。世界。遊び。挑戦。 さまざまな想像の断片が重なり合い、新しい“ものづくり”の風景を描き出していた。 ここは、旅の終着点ではない。 誰かと会話を交わし、アイデアを共有し、未来について語り合う。 その瞬間から、また新しい創造が動きはじめる。 空間は、完成した瞬間に終わるものではなく、人と出会い、変化しながら、その先の物語をつくっていく。 旅の中で出会った想像は、やがて誰かの創造へと受け継がれていく。 そして、創造の旅は、これからも果てしなく続いていく。

旅の終着点でありながら、次なる創造の出発点となるエリアです。世界各国の水とお菓子をご用意し、旅の途中で出会った景色や発見を語り合うひとときを演出。来場者の皆さまとスタッフ、あるいは来場者同士の会話が自然と生まれ、会場のあちこちで新たな交流の輪が広がっていました。

旅の中で心に残った展示のこと。
これから挑戦したいこと。
空間づくりの未来について。

それぞれが旅の記憶を分かち合いながら、新たなアイデアの種を見つけていく。創造は、一人の発想から生まれることもあります。しかし、多くの場合は人と人との出会いや対話の中で育まれていきます。だからこそ私たちは、この場所を旅の終わりではなく、新たな始まりとして位置づけました。旅で得た発見や感動は、やがて誰かのアイデアとなり、ものづくりとなり、新しい空間へと姿を変えていく。想像から始まった旅は、ここで終わることなく、それぞれの未来へと続いていきます。

 

 


 

想像の旅は、これからも続いていく

旅の終わりに残るものは、モノではなく記憶です。

旅先で見た景色や出会った人々、そこで感じた感情が心の中に残り、やがて自分自身を少しずつ変えていくように、今回の展示会で出会ったアイデアや発見、そして会話のひとつひとつが、皆さまの新たな創造につながるきっかけとなれば幸いです。

私たちが大切にしているのは、製品そのものではなく、その先に生まれる体験や価値です。空間には、人の心を動かし、ブランドと人をつなぎ、新しい物語を生み出す力があります。だからこそ私たちは、これからも想像することをやめません。70年という時間の中で培ってきた技術や経験を礎にしながら、新たな発想を形にし、まだ見ぬ景色を描き続けていきます。

会場でご覧いただいた展示内容や新商品情報は、アーカイブサイトでもご覧いただけます。ご来場いただいた皆さまはもちろん、当日お越しいただけなかった方も、ぜひご覧ください。

https://70th.pearl-idea.co.jp/

 

今回の展示会は、70周年の節目を祝う場であると同時に、未来へ向かう新たな出発点でもありました。旅で集めた記憶が次の挑戦を生み、ひとつの創造がまた新たな想像へとつながっていく。その終わりのない循環こそが、私たちのものづくりの原動力です。

 

想像からはじまる、創造の旅。

そしてその創造は

ひとつの完成ではなく

新たな価値をともに

生み出していくための出発点。

最後にあなたの手に残るのは

形ではなく——

これからの空間を

ともに描いていくための

「 記憶 」

THE JOURNEY CONTINUES

 

次回は、

  • 注目を集めた新作アイテム
  • 商品開発の背景
  • 制作プロセス

などを中心にご紹介いたします。どうぞお楽しみに!